真宗興正派宗務総長あいさつ~令和2年本山報恩講に寄せて~

<本山興正寺HPより>

 今回の報恩講は、コロナウイルス感染予防のため、団体参拝の受付をせず、ご門主をはじめ嗣法様・内局・職員による内勤めとさせていただきました。

 報恩講は、私たちにお念仏のみ教えをお示しくださった親鸞聖人を偲び感謝させていただくと共に、自らを振り返り身の回りにある多くの喜びに気づかさせていただく場でもあります。

 今、世の中は、コロナウイルスの蔓延により多くの方が感染し苦しんでおられます。そのため、人と人との間隔を取って生活することが推奨され、家族でさえ会うことが難しくなっています。「一人ではないよ、いつも一緒にいて見守っているよ」と、呼びかけてくださる仏様への感謝のお念仏を通して、離れていても相手を想い、心に寄り添い心と心をつなげていくことが大事です。

 今回は、大勢の方にお参りをしていただくことができませんが、令和5年春には、親鸞聖人ご誕生八五〇年・立教開宗八〇〇年慶讃法要が予定され、来年4月春の法要において、御消息発布・高札立札式を執り行なうこととなっております。多くの方と親鸞聖人のご誕生をお祝いし、お念仏のみ教えを子や孫へと伝え、大切なことに気づかないでいる日常に気づき、私の置かれているこの場こそ、幸せに歩める場だと気づかせていただき、感謝の毎日を過ごすご縁となることを願います。

真宗興正派宗務総長 三井雅弘